一棟マンション売却ガイド » 一棟マンションを高額で売却するポイント » 売却活動のポイント

売却活動のポイント

売却を依頼する不動産会社が決まり媒介契約を結んだら、いよいよ実際に売却活動を開始することになります。ここでは、売却活動する際に気をつけるべきポイントを紹介。知識を深め、より高額売却をねらった活動を行なっていきましょう。

適切な売出価格を設定する

物件を売り出すにあたって、まず売出価格を設定する必要があります。その売出価格は基本的に売主が決めることが可能です。ただし、あまりにも相場と売出価格に差がありすぎると、買い手がつきにくくなり売れなくなってしまうことも。だからといって安く物件を売り出してしまうのはもったいないことです。

適切な売出価格を設定するためにも、まずは類似する物件の相場を確認することが大切です。相場や不動産業者が提示してくれた査定価格を踏まえたうえで、売出価格を設定しましょう。

賃貸物件としての価値を高める

一棟物件を高額で売却するためには、賃貸物件としての価値を高めることが重要です。価値を高める方法として、「安直に賃料を値下げしないで収益性を保つ」「フリーレントを活用して入居率をアップさせ、満室に近い状態をつくる」などが挙げられます。また、家賃滞納者がいる場合、管理会社などを通して解決しておくのも価値を高める一つの方法です。日頃から活動に取り組んで

達成に近づけ、物件の価値を高めましょう。

リフォームして資産価値をアップ可能?

売却活動のなかで「リフォームすれば高額で売却できるのでは?」という考えに行き着くことも。しかし、安易にリフォームに費用をかけてしまうと、高く売れないどころか損をしてしまいます。

中古物件を購入する層は物件が中古であることを認識しているため、特に内装の新しさに期待しているわけではありません。予算がある人は自分でリフォームすることを念頭において物件を検討しますし、あまりコストをかけたくない場合はそのぶん安い物件を探します。そのため、リフォームを行なったからといって高額売却につながるとは限りません。

それよりも重要となるのが物件の築年数です。内装はリフォームできても建物の構造体はリフォームできません。どちらかというと物件の築年数が新しいほうが安心して長く住めるとして価値が高くなります。たとえリフォームを行なったからといって売却額が高くなるとはいえないのです。

中古マンションを購入するにあたって買い手が注目するのは、バスルームやキッチンなどの水回り状況やドア・窓のたてつけ、床や壁の汚れの程度といった設備面。購入した後のリフォームに関わってくるためチェックするポイントとなっています。リフォームを前提にマンション購入を希望する人が多いとなると、結果的にリフォームをしなくても高額で売却することが可能となります。

適切に修繕しておくと売れやすい

上記において、売却活動をする際には、リフォームの必要性はあまりないと解説しました。さらに、購入希望者は築年数を重視する傾向があります。特に築年数は10年以内を求める傾向があり、10年以上の建物は不利になりやすいです。しかし、ある程度地区年数の経過している物件であったとしても、しっかりと修繕が行われている物件であれば、購入希望者の考え方は変わりやすいです。

適切に修繕が行われていれば、購入後に建物に不具合が出て、買主がコストを負担するタイミングを先延ばしにできる可能性が高まります。特に、屋上の防水機能や給排水設備等は、建築後10年を境に不具合が出やすくなる傾向があります。修繕が行われていないマンションならば、購入後に期間が経たずに修繕コストの出費が起こる恐れがあるため、購入希望者は慎重になります。しかし、これらの大規模修繕がしっかり行われて、適切に修繕されていると、購入対象となる可能性が高まるでしょう。

修繕履歴を事前に準備しておこう

前述のとおり、修繕がしっかりと行われているかどうかは、購入希望者は必ず確認したいと考えます。そのため、一棟マンションの購入希望者の多くは、修繕履歴の提示を求めるでしょう。

修繕履歴とは、文字通りマンションの修繕記録を一覧にした資料です。修繕履歴を見れば、誰もがそのマンションの手入れ具合を把握することができます。購入希望者は、修繕履歴で修繕の記録が確認できれば、より安心して一棟マンションの購入することができると考えるでしょう。

さらに、修繕履歴に修繕にかかった細かな経費を明確に記録しておけば、購入希望者が今後の修繕計画で必要と想定される修繕費を算定する材料にしてもらうことができます。多くの購入希望者は、独自で修繕費を算定する際に多く想定するケースが多いです。しかし、実際の修繕費の実費は、想定よりも意外に低いことも少なくありません。

今後想定される修繕費が明確になり、想定よりも少ないとわかれば、その分NOIが高くなるため、売却額もより上がると考えられます。

また、実際に修繕されているということは、売主がその物件に対して想いを持って維持管理してきたものであると、購入希望者に対して好印象を持たせやすいという効果も期待できるでしょう。

そのため、売却準備を進める際には、修繕履歴を細かく準備しておくようにしておきましょう。

ERで売却の可能性を高める

ERとは、「エンジニアリングレポート」の略称です。設計会社や大手ゼネコンなどに所属する専門家に依頼して、建物に関しての報告書を作成してもらうことをいいます。ERを取得するためには、ある程度のコストが発生するものの、売却を有利に進めることができるため、積極的に取得をしておきたいです。

ERでは、過去の建物の修繕状況に加えて、今後どのような修繕が発生するのか、そしてその費用はいくらくらいかかるのか等の修繕計画を作成してもらえます。今後の修繕計画が、専門家の手によって明確に試算されれば、購入希望者にとって物件を購入検討する際に大きな指標となります。

逆にERがない売却物件であれば、なんらかの不具合が隠されたまま売却し活動をしているのではないかと邪推される恐れがあります。そうなると、同じマンションであったとしても、ERがない場合は購入価格についても保守的に交渉されるリスクがあるでしょう。

ERを取得するには、コストとしてはおよそ100万円前後の費用が必要です。特に5億円以上の物件を売却しようとすると、機関投資家が買主になる可能性が高くなります。ERがあるかないかで、ER取得コストである100万円以上の売却価格の下落も起こり得ます。売却価格を少しでも上げるためにも、積極的にERの取得を検討していきましょう。

ポイントを踏まえて売却活動を行ないましょう

売却活動では、相場や査定価格を踏まえたうえでの適切な売出価格の設定と、日頃から賃貸物件としての価値を高める活動を行なうことが大切です。また、マンションを売却する前に安易にリフォームすると、結果的に損をする可能性があるということもおさえておきましょう。疑問点や判断が難しい点があれば業者担当者と相談しながら売却活動を行なっていくとよいですね。